朝ぼらけジジイの寝言つれづれに

夜中に目が覚めて、色々考えることがあります。それを文章にしてみました。

日韓問題円満解決法

「ママン、聴いてくれる?」

「どないしたん、おとーさん、真剣な顔して」

「いや、思い切ってな、決心したんや。これはぜひ言うたほうがええやろ思てな」

「また訳のわからんこと考えたんとちゃうの。やめてよ」

「いや、大事なことやからな」

「おとーさんが言う大事なことてロクなことないからな、これまで」

「それはちょっと言い過ぎやで。おれかてどないしたら世界平和に貢献できるか、いつも考えてるんやけど、だれも聞いてくれへんだけや。ママンにも見放されたら立つ瀬ないがな」

「わかったわかった。聴きゃええんやろ、聴きゃ」

「・・・まあええわ。聞いてもらおか。またまたで悪いけど、例の話な」

「例の話て? ・・ああ、わかった、日本と韓国」

「ピンポーン」

「なにがピンポーンやのん。あきれるわ」

「ちょっと人が考えんような話やから、笑わんとってな」

「ハハハ、どんなんなん」

「笑たらあかんで」

「そやさかい、先に笑てんねん」

慰安婦像とか、徴用工の像とか、つい最近もワシントンの日本大使館前に慰安婦像が置かれてとか、ニュースになってるけど、日本もそんなん一つ覚えみたいに非難批判くり返すばかりが能やないやろ、そう思て、日本政府におれのアイデアを教えてやろ、そう思てるんやけどな」

「なんかええ方法があんの」

「簡単やから、ひとことで言うてしまうけどな」

「簡単なこと?」

「そう、簡単なこと。富士山の裾野、甲子園球場がなんぼも取れるような広大な土地があると思うんや。そこにな」

「そこに?」

「そこにおおーきな、雲を突くような巨大な慰安婦像ともうひとつ、徴用工の像を並べて造るんや。もちろんお金は日本政府が負担する」

「政府がそんなんするわけないやろ」

「だからせなあかん、言うてんねや」

「そしてな、両方の像の中を空洞にして、自由の女神みたいに、ここを訪れる人に入ってもろうて、頭の部分の一番高いところから富士山が望めるように設計するんや」

「ああ、そういうこと。話としてはありえん話と思うけど、話としてはおもろい話とちがう」

「そうやろ。おれはこれ、やったらおもろい思うけどな。日本がこれだけ大きな像を拵えたら韓国の人も納得するやろし、あっちこっちでで設置された像に『なんでそんなことするん』言うて批判ばっかりしてた日本が率先してそんな大きな像を造るんやから、韓国の人たちも納得するやろ。それ目当てやのうてもええけど、韓国はおろか世界から来てもろたら日本としてもええことやろ、カネは落ちるし」

「おカネの問題かいな、おとーさん」

「結果論で言うてんねや。主たる目的は別にあんねん」

「主たる目的て、まだあんの?」

「勿論や。こっちが大事なんや。新幹線なんかでも、誰でも富士山観たがるやろ。それと同時にその2体の像も、いやでも見えるわけや。そうすると人々の心に日韓の歴史というんがいやがうえにも見えてくる。そこが大事なところや。こんな残酷で悲惨なことは絶対あってはならん、日韓両国の人間、いやいや、見に来た世界中の人達もいろいろ考えるよすがになる、そない思うんや」

「おとーさん、ええこと言うやないの。阿倍さんにゆいゆい」