今日は ♪ ゴミの日 ♪
「今日は♪ ゴミの日♪ やな。火曜日か」
「金曜日」
「水曜日?」
「金曜日」
「そうか」
「捨ててきたろか」
「もう行ってきた」
「そうか。おばさんいてたか?」
「おばさんて、だれよ?」
「あの、缶ビールのふた、集めてる人。まえに行ったとき、いてはったけどな」
「いや、見なかった。あれ、プルタブ言うんやろ」
「そうか、そない言うんか。わかった、それで耳タブ、言うんやな。なんとのう似てるやろ」
「なにそれ、関係ないやろ。知らんけど」
「車椅子がもらえるらしいな、あれ集めると」
「そう、施設なんかに寄付できるいうて、いろいろ聞くよ」
「どれくらい集めたら、車椅子1台、もらえるんやろ」
「相当集めんとあかんのやろ」
「ミカン箱一杯くらいか」
「そんなもんやないと思うよ、知らんけど」
「それやったら、アルミ缶そのものを集めて売ったほうがええやろ」
「自転車にぎょうさん積んで、走ってる人見るけど」
「プルタブ1個で、車椅子1台と交換できるんやったらおもろいけどな」
「おとーさんの言いそうなことやな」
「施設の物置、車椅子が山積みになるな」
「いらんこと言うたらあかん。すぐそんなこと言うやろ。あかんよ」
「けど、有り難いな。機能してるいうことやからな」
「昨日やないよ、行ったんは。今朝やないの」
「知ってるよ。今朝やろ」
「おとーさん、昨日言うたやろ」
「あ、それ、キノウ違いや。おれが言うたんはちゃあーんとゴミ収集車が予定した日に予定通りに来て、予定通りゴミ収集を済ましてくれる、いう意味の機能や。テレビなんかで観ることあるやろ。外国なんかストライキで、ゴミ置き場が山みたいになってるニュース」
「有り難い話やな。あんまり文句も言われんな」
「そやな。あっちこっちで文句が出たら、シュウシュウがつかんからな」
「・・・・・」