出発だ。動き出した。エンジンの爆発音と振動が心地よい。ポンポンポンと、マッチ箱のような小型漁船に積んだ焼玉エンジンを思わせるリズムだ。変速機をコントロールするシフトレバーは一本の、直径1センチほどの鉄棒となっておれの左足のすぐ横の床面から延…
「なにが?」 「いや、気になってしょがない」 「だから、なんの話?」 「続けて観るからよけーそう思うんかな」 「だからァ、なんのことよ」 「『おしん』と『なつぞら』」 「どこが気になんのよ?」 「トーキョー出てきてるやろホッカイドーから」 「いま…
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