2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧
「おとーさん、もう1年になるの。早いねー」 「そうやなな。アッという間やな」 「どやったん?」 「ウン、去年の暮れやったな、31日や。ママンが『おとーさん、だいぶアタマがボケてきたで。なんかアタマの体操になるもんやったらどう?』言うたやろ」 …
「昨日のモチやな。今年の正月用に買うてあったモチ、ママンが出掛けてるあいだに残ってる3ツ、もったいないから思て焼いて、醤油モチにして味付けのり巻いて食べてしもうたんがあかんかったんやな」 「意地汚いことするからや、おとーさん。そないにあわて…
「電車のなかで、ストーブ焚いてるわ、あんなことあんねんな」 「ああ、あれ石炭かな。みたいやな」 「津軽鉄道、言うてるわ。青森やね」 「そやな。ダルマストーブ、いうんかな」 「暖房ないんかな、電車のなか」 「どうなんやろ。あれが『売り』なんかな」…
「初夢やったらよかったんやけど、もう早々と見てしもうた。らしいかどうかわからんけど、まあ初夢を年末に見た、いうことにしとくわ」 「どんなユメ見たん? おとーさん気が早いからな」 「なんでもスピード時代やからな。歳も歳やし。初夢いうてゆっくりも…
「年の瀬とはうまいこと言うたな」 「なんのこと?」 「いやあ、瀬いうたら、川なんかでも流れの速いとこをいうやろ。師走とも言うくらいで、なんか後ろから押されてるみたいで、せわしないな」 「ほんまやね。あっちこっちのスーパーやデパートのチラシもよ…
「朝日新聞朝刊に『折々のことば』いうんが載ってるけど、見たことあるか?」 「どこに?」 「1面の左下」 「気がつかんかったわ」 「まあ、ええんやけど」 「それがどないしたん?」 「縦横10センチ足らずの囲いのなかにいろんな人が、こんなこと言うて…
「も~いくつ寝ると~おしょおがつ~」 「やめてよおとーさん、まだ朝の6時やで。わからんわ、神経」 「迷惑かな」 「決まってるやないの。お隣さんまだ寝てはるかもしれんのに。だんだんひどなるな」 「切れてるんやろな、神経。恥も外聞ものうなったな。…
「今日は23日の月曜日、そうそう、平成天皇の誕生日やな。ほんまなら3連休になるとこやったけど、まあまあ、正月休みはカレンダーがうまいことはまって9連休やからあと1週間、いよいよせわしないな」 「ほんまやね。昨日なんかでもイズミヤではユズが山…
「昨日な、ブログ更新するの忘れてた」 「おとーさん、毎日やる言うてたやろ。ボーッとしてたらあかんで」 「チコちゃんか。ボーッとしてたわけやないけどな、年賀状、それにかかりっきりになってたんで、それでそろそろ寝よか思うころになって、アレッ? オ…
「ええ時代やな」 「おとーさん、なに言うてんの。なにがええ時代やねん。消費財は上がる、国の借金はバカみたいに増える一方、消費税上げたばっかりやのに、その舌の根も乾かんうちにいけしゃあしゃあと、赤字国債出す言うてるやろ。わたしに任せてみィ! …
「わたしは真っ赤なリンゴです~ お国は遠い北の国~」 「大きな声で、ビックリするやないの。どないしたんよ、おとーさん。なんかあったん。まる聞こえやで、お隣。まだ朝やで」 「いや、この歌思い出したからな。唄になってたか」 「なってるもなってない…
「なにする?」 「なにするて、おとーさん、カキ買うたまま残ってるやろ冷蔵庫。フライしよか?」 「そうそう。ゆうべする予定やったんや。オレ仕事やったからな6時から」 「豆乳ナベも残ってたから。昼なにする?」 「昼なにするて、いま、朝すんだばっか…
「小学校1年か2年のころやったと思うけどな」 「なに? どないしたん」 「ウン、同級生のなかでも、ちょっと遅れてたんやな」 「けどおとーさん、走るのは速い、言うてたやろ」 「そうやねん。走るんはな。けど遅れてるんはアタマのほうや」 「いまは普通…
「今年もあと2週間ほどやな」 「速いね。ひと月ほどまえにオセチ食べたような気ィするけど」 「ひと月はちょっと言いすぎやで。ひと月と15んちやな」 「似たようなもんやないの」 「こーはくも、観たいとも思わんな」 「大晦日らしいて、ええやないの」 …
「うるさいなもう、ピーピーと」 「おとーさん、なに怒ってん、しゃあないやろ」 「テープ貼って空気漏れんようにしたのに、なんの不満があるんや」 「寂しいんやろ」 「冷蔵庫やで。なんで冷蔵庫が寂しがんねん」 「おとーさん、気の持ちようやで」 「なん…
「これからニンゲンはどうなると思う?」 「なに、おとーさん? 言うてる意味がわからん」 「そやな。漠然としてるわな。テーマをひとつに絞ろか」 「テーマやて、たいそやな」 「オレはニンゲンはますますカシコくなると思うんやけど、ママンはどう思う」 …
「いつもの草団子『とらや』の、茶の間でのハナシやけどな」 「はあ」 「あれ、何作目かは知らんけど、浅丘ルリ子もそこにおったんでマドンナで出てたときのハナシや」 「なにかあったん?」 「知ってるやろ。メロン事件」 「知ってる知ってる。寅さんは食べ…
「50年で50作目になるんか」 「なんのこと?」 「男はつらいよ」 「また出来たん」 「そう、監督の山田洋次も何日かまえに『徹子の部屋』に出てたんやけど、もう80は過ぎたんとちゃうかな」 「元気やね」 「最後やな。また他の作品はやるかも知れんけ…
「やっぱりな。そんな気がしたんや」 「なんのこと?」 「家を出るまえ、おしんとか、子供にいろいろやさしいこと言うてたやろ」 「ああ、『おしん』のこと。死んでもうたな。身勝手とちゃうの」 「いろんな見方があるからな。こっちから見りゃ立派な死に方…
新年明けましておめでとうございます 本年もどうぞ宜しくお願いいたします 令和二年 元旦 さて私儀、 当年をもちまして75歳、後期高齢者 と相成りましてございます。 これもひとえに皆々様のお力添えあっての 賜と厚く厚く御礼を申し上げます。 つきまして…
「玉手箱、知ってるやろ?」 「浦島太郎やろ。知ってるよ」 「あれ、浦島太郎いうけど、ほんまは浦島やのうて、浦の島太郎がほんまや」 「けど歌に、むかしむかし~浦島は~てあるよ」 「それが間違いのもとや。ホンマは浦の島太郎がホンマのホンマや。しか…
「夏目漱石の小説で『三四郎』てあるやろ?」 「知ってる。読んでないけど」 「いや、オレも読んでないけどな」 「おとーさん、読んでる思たけど」 「いやあ、まだその気にならんのや」 「そうなん。『三四郎』が、どないしたん?」 「その小説のなかでな、…
「ママン、聞いたか?」 「なにを、なんのハナシ?」 「ニッポンが沈没始めたちゅうハナシ」 「おとーさん、ご冗談を」 「ウソやない、ホンマのハナシや」 「ホンマのハナシいうて、ホンマもハナシも、カタカナになってるやないの。信じられんわ」 「そんな…
「ママン教えて」 「なに?」 「落第の反対ってなにかな?」 「そんなことも知らんの?」 「知らんから言うてんねや」 「おとーさん、知っててワザと言うからな。油断でけへんやろ」 「アホらしい。ふーふやで。オットのことが信じられんでどうすんの」 「そ…
「以上、いくつかのビデオ映像をご覧いただきました。すべてある事柄に関連することはご承知いただけるものと思います。さて、ご感想を漢字ふた文字で表しますと、なんという文字が一番適切か、お答えください」 「下品」 「うーん、惜しい、残念。当たらず…
ゲスト。山田洋次(88歳とのこと) 『男はつらいよ』第一作より。 「おに、いちゃん?」 「そうよ、おにいちゃんよ。さくら、苦労かけたなあ」 いやいやいや、さくらが『おに、いちゃん』に苦労かけられるのはこれからが本番である。それに、それを言うた…
敗戦前の1年か2年まえほどのころの話。 おしんの夫・竜三は陸軍に魚などを納入する商売をしていて、しかも町内会の会長でもある。戦局ますます厳しさを増す折り柄、世間は日々の食料にも事欠く始末。 そんななか、町内会のある家で娘が病気になる。気の毒…
「知ってるか?」 「なんのこと?」 「ここだけのハナシ、いう意味」 「知ってるよ。ここだけのハナシやろ」 「そういうことなないねん」 「どいうこと?」 「ここだけで、ママンとオレのハナシやから、ほか行ってベラベラしゃべったらあかん、いうこと」 「…
「意味わからんやろ?」 「わからん」 「なあ」 「ハハハ」 「あれ、クスリかな、サプリかな、健康食品いうんもあるやろ。まあ、どっちでもええけど。べつに買うわけやないからな」 「あの片方の人、二日酔い、いうことなんやろな」 「そうや。それをも一方…
「昨日、話したやろ」 「なに? なんのこと」 「知らん人に声かけられたいう話」 「ああ、あのこと。駅前で会うたいう人やろ。なに? まだ続きがあんの?」 「今朝もまた会うてな。向こうから『どうも昨日は失礼しました』言うてな」 「知らん人やったん」 …