朝ぼらけジジイの寝言つれづれに

夜中に目が覚めて、色々考えることがあります。それを文章にしてみました。

宇宙誕生・ビッグバン

「チコちゃん風に訊いてみよっかなあ」

「なによそれ」

「ねえねえ、ママン、ビッグバンって知ってる?」

「知ってるよそれくらい。宇宙誕生のきっかけになった大爆発のことやろ」

「なんだ知ってたのか。つまんねえやつだなあ。フランス人なら別の答えが返ってくるんじゃないかと、期待してたんだけどなあ」

「フランス人もニッポン人もかんけーないやろ。世界中の人がそう思てるのに」

「そうとも言えんのじゃないか。宇宙の大きさに比べたら顕微鏡で見るくらいの地球でも、この島はおれんとこのもんや言うたり、ここは元々、うちが支配してた土地やないか、なに言うてんねん! 言うたりと、意見が分かれてるでしょう?」

「チコちゃんやな? 言うたるわ。つまらん屁理屈、言うんじゃねーよ!」

「じゃあねえ、ママン、これ知ってる?」

「なによ?」

「ビッグバンの前の世界ってどんなんだっか、知ってる?」

「どんなんだったかって? なんにもない世界やったんとちゃうの?」

「なんにもない世界って、どんな世界なの?」

「どんな世界て? なんにもないんやから真空の、なんにもない世界やないの」

「真空って言ったわね? ボーッと生きてんじゃねーよ!」

「知ってるんやったら、言うてもらおか」

「5,4,3,2,1,」

「なにそれ?」

「答えまでの秒読み」

「ややこしいジジイやな。はよゆい」

「ビッグバンの前の世界がどうなってたか? だれも知らない」

「ドテッ」