てめえらのやることは危なっかしくて見ていられねえ!
黒澤映画がお好きな方でしたら上記、ちょっと長たらしいタイトルですが、もうよくご存じの映画『椿三十郎』のなかの印象深いセリフです。ほかにも、これは若侍役の田中邦衛に向かって言う「えめえ丑年の生まれか、なんかというと突っかかるが」とか、「ひとは見かけによらねえ、危ねえ危ねえだぜ」などなどユーモアあふれるセリフが全編にちりばめられています。
ここで話は急展開しますが、最近の世界の世相を見るにつけ、上記タイトルのセリフをことあるごとに思い浮かべます。
原爆をテーマに『生きものの記録』を撮った黒澤明は、いま生きていたら、現在の世界状況を見て、どんな映画を撮るのだろうかと思う。
「危ねえ危ねえだぜ」と思っても、流れにまかせる以外ないのですが。