もいくつ寝ると
「今日は23日の月曜日、そうそう、平成天皇の誕生日やな。ほんまなら3連休になるとこやったけど、まあまあ、正月休みはカレンダーがうまいことはまって9連休やからあと1週間、いよいよせわしないな」
「ほんまやね。昨日なんかでもイズミヤではユズが山盛り、出てたよ」
「もうオセチ作らんとこがようけある言うてたけど、まだまだ根強いねんな」
「ユズはお雑煮やら大根、ニンジン、カブラ、レンコンやら、昆布入れてナマス作るやろ。あれにユズも刻んで入れたらさっぱりしておいしいからね」
「ママンもよう作ってたな」
「今年も作ろか?」
「今年はええやろ。ゆっくりしよ」
「31日にデパートから届くしな」
「考えてみたら、なんやかんや用意するだけでケッコウかかるからな。オセチも出来合い買うたほうが安上がりかもしれんな」
「初めてやからね、どんなんが来るか、ちょっと不安もあるわ」
「何日か前にテレビで言うてたけど、ゴマメとか数の子とかゴボウの叩いたんとか、オセチの1品1品を100円均一で売ってる、言うてたで」
「どこで?」
「コンビニやったと思うで」
「需要がある、いうことやろな。それでええんやろ。知らんけど」
「いけるかも知れんいうたら目敏いからな。そらそうやわな、生き馬の目ェどころか、ウシだろうとイタチだろうとキツネだろうと、抜けるもんがあったら親の目ェでも抜こうかという世の中やからな。そらそうやわな、国内どころか、世界が相手やからな。えげつないヤツらばっかりのなかで生き抜いて行こ思たら、生半可なことではたちまち潰されてしまうからな」
「おとーさん、もう正月も近いいうてんのに、えげつないこと言うねんな」
「ええねん、ほんまにことやから。後期高齢者に怖いものなし、や」
「そおう?」
「ゴメンナサイ」