朝ぼらけジジイの寝言つれづれに

夜中に目が覚めて、色々考えることがあります。それを文章にしてみました。

尿漏れパッド

「いやあ、まいった。外れてもうてな」

「なに? 宝くじ? ケイバ?」

「そんなええもんとちゃうねや」

「なにが外れたん?」

「ママンといえども言いにくいな」

「それやったら最初から言わなんだらええのに。水くさいで」

「そやねん。水にかんけーあるんや」

「なんやのん、水にかんけーあるて」

「尿漏れパッドしてるやろ。それが仕事中にずれてもうてな」

「水にかんけーあるて、そのことかいな。それで、どないなったん?」

「パンツの隙間から脚を伝うて、ヒザのとこまで落ちたんや」

「なんとまあ、なんともならんかったんかいな」

「そんなときに限ってお客さん来んねや」

「ふたり体制で、もうひとりいてはるんやろ?」

「そこや、〇〇さんもお客さんの相手してたんや」

「なんとまあ、えらい話やな。ずり落ちて、ズボンの裾からはみ出たら最悪やで」

「まあそれは心配ないけどな。パッチ2枚穿いてるからな」

「よかったやないの」

「けど気持ち悪うてな。出掛けるとき、パンツがずれんように思てベルトしてたんやけど、ちょっとゆるかったんやろな」

「なおしたんやろ?」

「〇〇さんにちょっとごめん言うて、部屋に戻ってなおした」

「どやったん? ちょっとは洩れてた?」

「大丈夫やった。仕事始める前にお茶飲まんかったんがきいたんやな」

「よかったやないの」

「よかった」