朝ぼらけジジイの寝言つれづれに

夜中に目が覚めて、色々考えることがあります。それを文章にしてみました。

月の裏側

「自転してないのかな?」

「ジテンしてないて、なんの話?」

「いや、お月さんの話やけどな。お月さん自転してないのかな?」

「なんでそんな話すんの?」

「いや、ちょっと前の話やけど、中国のロケットが月の裏側に行ったいうニュースがあったやろ?」

「はあ? 憶えてないわ」

「裏側、中国が最初らしいわ」

アメリカもロシアも行ってないの?」

「そういうことやなあ。お月さんの裏側のことなんかまともに考えたことなかったからなあ」

「それで、自転のこと言うたんやな」

「そうそう、地球は自転しながらお日ィさんの周りをまわってるやろ?」

「公転いうんやろ?」

「公転やな」

「その地球の周りを回りながら、それも裏側も見せんと回りながら、地球に連れ添うてお日ィさんの周りを回ってるて、なんか夫婦に例えるとけなげにも思えてくるな」

「なにをくだらんこと言うてんの、おとーさんはもう。夫婦は裏表なし!」

「お月さんの裏側、見せんようにしてるんはなんか、秘密基地かなんかあって、だれか知らんけどワザと見せんようにしてるんやないやろな」

「アホなこと言いな。お月さん言うてるけど、人とは違うんやで」

「いや、わかってるけどな、中国のロケット打ち上げ関係者にもそんな人がいて、暴いたろ思てロケット打ち上げたんやないかなんて、チラッと思たりしたからな」

「あきれるわ、そんなことばっかり言うて、もいっぺん、カオ洗うておいで」