ママン、出たか?
「出たよ」
「オレもでた」
「柔らかかった」
「オレのは硬かった」
「そう」
「結構水分とってるんやけどな」
「おとーさん、ようお茶飲んでるけどな」
「あれ、ええやろ?」
「なに?」
「ヨーグルト」
「ああ」
「牛乳よりええやろ」
「うん、いまんとこは、な」
「豆乳は植物性やからな。コレステロールもちゃうと思うわ。血液検査で言われたんやろ、ちょっと高かったんやろ」
「うん、ちょっとな」
「他に、なんか言われたか?」
「いや、それだけ。5本も採られて」
「5本! なに調べるんやろ」
「色々とちゃうの?」
「色々て、訊かんかったん」
「こんど13日に行くから、分かるんちゃう」
「13日いうたら、ひと月あるで。時々夜中に、こうなります、言うたか?」
「言うたよ」
「それでひと月も後か。意味わからん」
「それくらいやったら大丈夫いうことやろ」
「いうことやろて、ママン、自分のことやで」
「しゃあないわ」
「まあなあ、ママンの身体やからな」
「今度、一緒に行ったろか?」
「大丈夫や」