スマイル・シンデレラ
「お母さんがえらいんやな」
「何の話?」
「ゴルフで優勝したあの女の子のおかあさんの話」
「『いつも笑顔で』いうて、送り出してたみたいやね」
「そうらしいなあ。えらいなあ。こんな簡単なこと、忘れてたいうんか、気づかなんだいうんか、教えられたな。ちょっと顔の筋肉ゆるめて、にっこりするんは世界共通、スマイル・シンデレラになれるいうこっちゃからな」
「テレビ観てても、厳しいて怖いような顔ばっかりやからね、世の中。余計に目立つんやろね」
「そやろなあ。そういうことかな。情けない話やけどな」
「おとーさんも難しい顔ばっかりしてたらあかんで。おとーさんがどないな顔してたかて、へのつっぱりにもならへん。いつもにこにこ、笑う門には福がくる、で行こ」
「そやな。宜しくお願いします」
そこで一句 「風鈴の音色スマイル・シンデレラ」